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大分昔の事だからハッキリとは覚えていないが
両親「裕翔危ない!!!」
ガシャーンガランガランガラン
裕翔「うわぁぁぁぁぁぁぁあぁぁあぁぁぁん!!!お父さん!!!お母さん!!!起きて!!!起きてよ!!!ワアァァァァァァァァァァ!!!」
俺の両親は落ちてくる鉄骨から俺を守ろうとして鉄骨の下敷きになって死んだ。
幼くして両親を失った俺は
???「やぁ、君が裕翔君かな?」
裕翔「おじさん誰?」
???「おじさんはねぇ、君を新しいお家に迎え入れる為にやって来たんだよ。」
裕翔「嫌だよ、僕ここに残る!お父さんとお母さんが買ってくれたオモチャだっていっぱいあるもん!」
???「なるほどね。確かにそうだね。でもご飯はどうするんだい?ご飯だけじゃないね。お家はお金がかかるんだ。お家に暮らし続ける為にお金を払い続けなきゃいけないからね。君にそんなに沢山お金をはらえるかい?」
裕翔「そ、それは・・・。」
???「無理だねぇ。だから、おじさんと一緒に行こう。おじさんと一緒に来れば新しいお家に暮らせる。それに君みたいな子達が沢山居るからすぐに仲良くなれるはずだよ。」
裕翔「分かった、おじさんと一緒に行く。」
???「いい子だ。」
裕翔「おじさん。」
???「なんだい?」
裕翔「お父さんとお母さんと一緒に寝た布団も持ってっていい?」
???「・・・いいよ。」
程なくして児童養護施設に引き取られた。
当時、俺を引き取りに来たその人は、まるで自分の事かのように涙を流していた。
児童養護施設に引き取られてからというもの、俺はずっと一人で泣いてばかりいた。
俺が児童養護施設に引き取られて数日たったある日、俺を引き取りに来たという家族がやって来た。
俺はその時、俺を引き取りに来た家族を見てとても驚いた。
生まれた頃からずっと一緒だった幼なじみの姿がそこにはあったからだ。
アイツは泣いてる俺に抱きつき、こう言った。
???「泣かないで。大丈夫、もう一人じゃないよ。」
アイツが俺にくれた言葉とぬくもりは、今でも鮮明に覚えている。
裕翔「ん・・・。またこの夢か・・・。」
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