第1 人身売買

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『お集まりの紳士・淑女の皆さん、闇オークションへようこそ!』 お、始まったみたいだ 『今回の商品は何と、この世に珍しい黒髪黒目の人間を入手いたしました!』 え、黒髪黒目ってオレ? ふーん。 この世界はあまりいないのか… 「出ろ」 「へいへい」 檻から出され、首につけられた鎖を引っ張られながら舞台にでる。 うわぁ、以外と多いな。 皆自分が偉いオーラ出てるし。 気持ち悪い。 そう思っているうちに値段は上がっていく。 『一万五千$』 お、一番たかいのが出たか。 誰だろ、と全体を見渡す。 『では、一万五千$の方で…』 《五百万$》 司会者が終わらせようとしたところで、一人の男が声をあげる。 ぁ、こいつは…人じゃ、ない 入り口のすぐそばに立っている男の口から、今日の最高額が紡ぎ出される。 司会者はこれが最後だと判断し、オレを他の部屋に通す。 …なんなんだ、あれは。 ここにきたばかりのオレでもわかるくらいの威圧感。 背中の冷や汗が止まらない。 こんな威圧は初めて感じた。
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