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『お集まりの紳士・淑女の皆さん、闇オークションへようこそ!』
お、始まったみたいだ
『今回の商品は何と、この世に珍しい黒髪黒目の人間を入手いたしました!』
え、黒髪黒目ってオレ?
ふーん。
この世界はあまりいないのか…
「出ろ」
「へいへい」
檻から出され、首につけられた鎖を引っ張られながら舞台にでる。
うわぁ、以外と多いな。
皆自分が偉いオーラ出てるし。
気持ち悪い。
そう思っているうちに値段は上がっていく。
『一万五千$』
お、一番たかいのが出たか。
誰だろ、と全体を見渡す。
『では、一万五千$の方で…』
《五百万$》
司会者が終わらせようとしたところで、一人の男が声をあげる。
ぁ、こいつは…人じゃ、ない
入り口のすぐそばに立っている男の口から、今日の最高額が紡ぎ出される。
司会者はこれが最後だと判断し、オレを他の部屋に通す。
…なんなんだ、あれは。
ここにきたばかりのオレでもわかるくらいの威圧感。
背中の冷や汗が止まらない。
こんな威圧は初めて感じた。
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