第1 人身売買

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っ!!きた! そう思うと同時にドアが開かれる。 あの男は静かに、でも存在感を出しながらゆっくりと歩いてきた。 怖い。 けど、それ以上に ー美しいー 見惚れていると、手続きと支払いが終わったようで、オレの方に向く。 艶のある、黒と赤の髪。 パーツの整った顔つき。 有無を言わさない強い意志を持った瞳。 美しく、勇ましい。 そしてオレは、 《改めて、よろしく》 その瞳と言葉にしたがって、差し出された手に自分の手を重ねた。
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