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要するに健作は学校では全然目立たない存在の薄い生徒だった。
校内の女子の何人が僕の事を知ってるのか、
自分でも諦めの境地だった。
健作が片思いしている石原真理子、
健作と同じクラスの代表的存在、成績優秀でクラス委員もしている。
スタイル抜群で超かわいいとなれば誰でも恋をしてしまう。
しかし真理子はそんな男共の思いを知ってか知らないでか
一向に気にしない、相手にもしない。
いつも全員に優しく親切に接している。
男子も真理子に対してはふざけたことはしない、
何かそういうオーラがあるみたいだ。
正直健作が真理子と口を交わしたのは3年間で朝の挨拶と
帰りのさよならだけだった。
それもいつも先に真理子が言うのだ、自分から先に言い出すのは
とんでもなく恥ずかしかった。
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