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長い旅になるだろう、ここに帰って来られるだろうか?
「空港に向かいます、専用機でエジプトに発ちます。やはり王様から託された品物は歴史的価値と金銭的価値があり、狙われてるみたいです。しかし、あれらがなんで今出てきたかは不明なのです。今と言うか今の時代にと言う事ですが。」
「おっしゃってる意味がわからないのですが。」
「はっきり言うと、貴女は誰なのかと言う疑問にたどり着きます。」
「私ですか?」
「王がなぜ貴女に指輪を託したかがわからないのですよ。」
森井の言葉が闇の中に重くのし掛かる。
搭乗手続きは形ばかりであった。
森井はなれたように専用機に案内してくれた。
急いで調達したのか飛行機は普通の飛行機で私たちの他には一等書記官である人が乗り込むとすぐに離陸体制に入った。
しかし、乗ってる女性は私だけで、乗務員だと言う人達はたぶん軍人なのであろう。
隙のない動きでもてなしてくれた。
一等書記官と言われる人は長い旅になりそうだからゆっくりお過ごしくださいと言って私達の前から姿を消した。
たった一人いる森井は飛行機に乗った瞬間から少し寝ますねと言っていきなり寝息をたてていた。私は、運んできてもらったコーヒーを飲みながらいつものように窓の外を眺めたり本を読んだりしていた。
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