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会社での…チャラチャラした軟派な都築くんより……ずっと……男らしく感じる……
口調は乱暴だけど……態度は優しくて……
私を含め……目に見えているものだけが……その人の全てじゃないんだ……
……それにしても……
お風呂場もお洒落で綺麗……
外観もお洒落だった……
……こんな素敵で広い家に……
都築くんは一人暮らししてる……?
編集者の給料で……流石にこんな家は建てられない……はず……
まぁ……興味本位で聴くことでもないけれど……
これ以上入ってると、湯あたりしそうだと思い、お風呂から上がる。
脱衣場で身体を拭いていると、カゴの中にバスローブが、入ってるのが目に入る。
私の服は洗濯機の中だ……
こちらもいつの間にか、作動していた。
いつの間に用意してくれてたんだろう……
しっかり温まった身体に……バスローブを羽織る。
下着を一切身に付けていないから……何だか心許ない……
そう思いながらも……浴室を出て……都築くんを探そうと、踏み出した脚が止まる。
階段に人の気配を感じて、見上げる。
「………っ!……」
上半身裸で、濡れた髪をバスタオルで無造作に拭きながら、階段を下りてくる都築くん。
慌てて視線を逸らすけど、たった今目に入ったものは……早々頭から消えるはずはない。
都築くんて…着痩せするんだ……思ってたより、ずっと筋肉ついてた……シャワーを浴びてきたのか、濡れた髪は……いつもセットしてる髪型と違って……ストレートだし……何か……男の人なのに……色気を感じる……
……そう……目を逸らしたのは……都築くんの色香に…惑わされそうだったから……
会社の都築くんと違って……今の彼にそんなつもりは、ないだろうけど……それでも……まともに視界に映していることは、出来なかった。
「温まった?」
階段を下りて、私の横に立った都築くんに、そう聴かれる。
「…うん……お風呂…ありがとう…」
俯いたまま…そう答える。
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