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手渡されたビールは、キンキンに冷えてて…それは、もう美味しそうだけれども……
「あと普段着はジャージなんだろ?…俺のジャージじゃ、悠香さんには、でかいしな……あ!ハーフならちょうどいいかっ!」
……ちーーーーーん……
まさかの家着情報まで……知られているとは……
「…んなに、知られたくなかった?別に良いだろ?素の自分と、会社の自分が違ったって……俺もそうだし?それに……好きになったらそんなこと……俺は気にしない……んな、小さい男じゃねぇーよ…いいから、呑めよ…温くなるぞ?…つーことで、着替え持ってくる……いつまでもバスローブじゃあ……俺の理性が持たねぇ……」
……あ……そうだよね……
バスローブ脱いだら……私……裸なんだ……
……都築くんに理性……あったんだ……って、何気に失礼だけど……私の目線で見てた都築くんなら……このまま……
……昨日の都築くんなら……絶対してるのに……
握りしめたビールを煽る。
「…んー…美味しいっ!」
……私って単純……
入江くんのこと……入江くんにされたことで……すごく落ち込んでたのに……
好きなビールで癒される……
今考えても……分からない……
答えなんて…ないのかもしれない……
だから……今は……考えない……
着替えを持って来てくれた都築くん……
「隣の部屋で着替えて……」
「…ありが……と…」
手渡された着替えの、一番上に……私のブラとショーツが……
綺麗に畳まれてる。
「…さっき洗濯して乾燥機掛けたからもう乾いてる…」
思わずそれを隠すように、着替えを抱きしめる。
「…いや……今更隠したって……見たし、触ったし?」
きーーーーー!
わざわざ言わないでよっ!
今その事実が……めちゃくちゃ恥ずかしいんだからっ!
親切でしてくれたのが、分かるから……怒る訳にもいかないし!
「……ピンクの下着は、なかなかそそるけど……俺が欲しいの……その中身だから……早く着替えねぇーと、バスローブ脱がして……」
「き…着替えて来るっ!」
都築くんの言葉が最後まで言い終わらない内に、隣の部屋へ向かう。
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