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バスローブを脱ぎ、下着を身につける。
手渡されたジャージは、白のハーフで……都築くんにとってはハーフでも、私が履くと……普通のジャージみたい……
Tシャツも……上のジャージも…何もかも大きい……
……何か……不思議な気分……
着替え終わり、脱いだバスローブを持って、リビングに戻る。
「…それ貸して…」
チラッと私を見て、バスローブを持って行く都築くん。
あれ……無反応……?
……まあ……ジャージ姿の女なんかに、何も感じないか……
別に……感じて欲しいわけでもないし!
「何眉間に皺寄せてんだ?……何かツマミになるもの作って来る……ほら…」
2缶目のビールを渡され、返事する間もなく、都築くんはキッチンへ向かう。
程なくてして、トレイにのった料理を持って、都築くんが戻って来る。
テーブルの上に、出し巻き卵、揚げだし豆腐、枝豆に胡瓜とわかめ酢の物etc……が広げられる。
……小料理屋に出て来るメニューだ……
これを、数十分で作るって……私が最初に感じてた都築くんのイメージが……どんどん崩れてく……
ただ女癖の悪い…チャラ男としか、見てなかった……
「…これ……全部……都築くんが作ったの?」
「そうだけど……つーか、俺以外に誰が作るんだ?……一人暮らしなのに…」
そう言われたら、そうだけど……
余りにも料理のスキルが高いから、つい……
「味の保証はしないけど、ツマミくらいにはなるだろ?」
いいえ!匂いだけでも充分美味しそうなんだから、絶対に美味しいはずっ!
「頂きます!」
そう言って、出し巻き卵に箸を伸ばす。
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