lesson 1- 4 turn 真吾

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……こ…この甘い雰囲気は駄目っ! 都築くんから、視線を外す。 それでも、頬に触れる都築くんの手の温かさを……払い除けることは出来ない…… 「……欲しいって……心も?」 思わず、そんなことを聴いていた。 まだどこかで……入江くんのことが尾を引いているのかもしれない… 「…全部って、言ったろ?」 ダラダラ言葉を並べるより、とてもシンプルな答え…… 「同じとは言わない……どうしたって俺のが惚れてる……でも、悠香さんにも……俺に心を向けて欲しい……他の奴じゃなくて……俺に……俺にしろよ…」 駄目だ……甘さが……増してく…… 「…きょ……今日は、の…呑み明かしたい気分……かも……」 都築くんの真剣な言葉を……全然違う言葉で濁してしまった… …だって……こんな都築くん知らないものっ! 全身が熱くなる……顔だって……きっと……赤い…… 「…その顔見れたから、良しとするか……」 ふっ…と笑った都築くん。 頬に触れる手はそのままで…… 「…確か……ビール以外の酒は酔うんだっけ?」 何で……手離してくれないの? 視線を都築くんに戻す。 「…うん…ワインとか日本酒とか…カクテルとかも……1杯くらいで酔うし……洋酒なんか……一口くらいで……」 「…じゃあ、その一口で酔わせてやるよ……」 グラスを傾け、茶色の液体を口に含んだ都築くんが、目に映る。 グラスをテーブルに置き、空いた手が私の後頭部に触れ、引き寄せ…頬に触れた手が顔を上に向かせたのと同時に……都築くんの唇が、私の唇を塞ぐ。 抵抗する間なんか……全然なかった…… 「…んっ!」 口移しで飲まされた液体が、喉を通り抜け…身体に入り込んだ瞬間……カッと焼けるような熱さを感じる。 ……これっ……めちゃくちゃ度数高いっ! ビールはどんなに呑んだって酔わない…… でも洋酒は……普段から口にしない……美味しさも分からない…… ただ身体が熱くなるだけ…… そのまま深く唇を重ねられる。 「んんっ!…んっ…」 バーボンの味が残る舌で、絡め取られる舌…… 角度を変えて何度も重なる唇に……だんだん身体の力が抜けていく…… 昨日は拒否したキスを…… 受け入れてる…… キスだけで……私は簡単に翻弄されてしまう…… 酔っているのは……お酒のせい? それとも……都築くんのキス?
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