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酸欠になりそうな程……激しくて、長いキス……
舌の根元まで、差し込まれた都築くんの舌……
何度も絡められて…強めに吸われて……
頭も身体も……ふわふわする……
都築くんがゆっくり唇を離して……唇の端から流れ落ちる唾液を舐め取る。
「…流石に…良いだけ寝たから、今は寝ねぇか…」
呼吸が定まらない私に、そう言う都築くん。
キスを仕掛けた本人は、余裕そうで……経験の差を、見せ付けられてる感じ……
「…ど…う…いう…意味?」
「…昨日……キスの途中で夢の国へ出掛けた奴がいる……俺とキスしてる最中に、爆睡する女……初めてだわ…」
クックッと、肩を揺らして笑う都築くん。
……どうりで……記憶がない訳だ……
でも、それは……
「都築くんが、苦手なバーボン飲ませるからっ!」
酔う=寝るでは、なかったはず……なんだけど……
冬子さん情報では、泣く、笑う、怒る……あと……抱き付く?…だったっけ……
どれも記憶が飛ぶから、自分では分からない……
「まあ…何も考えられないくらい酔わせて、寝かせるつもりだったから、結果オーライなんだけどな……まさか、あんなにすぐ寝るとは思わなかった…」
余程面白いのか、都築くんの肩はまだ揺れている。
上体を起こして、笑い過ぎて涙目の都築くんが、ベットから下り…私に問う。
「…今日は…何か予定あるのか?」
「特にありませんがっ!…」
流石に、初めて訪れた……会社の後輩の家で……知らぬ間に寝落ちしてるなんて……なんて言うか……恥晒しもいいとこだし……ムードぶち壊しだし……
怒るより、笑ってくれた方がいいのは……いいんだけど……
笑い過ぎじゃない?
思わず都築くんから、顔を背け……年甲斐もなく頬が膨れる。
都築くんが腰を下ろしたことによって、右横のベットが軋む。
「…怒ったのか?」
「…怒ってないっ!」
顔を背けたまま、答える。
「じゃあ、こっち見ろよ」
「嫌っ!」
どうせ、まだニヤケてるんでしょっ!
「…やっぱ…怒ってる…」
「怒ってないってばっ!」
「この辺が怒ってるだろ?…膨れてるし…」
人差し指の先で、頬をツンツンされる。
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