lesson 1- 4 turn 真吾

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店を出てすぐに…… 「…待って!こんな高価な服……買ってもらう訳にいかない……いくら?ちゃんと、払うから」 脚を止めてくれた都築くん……私を見ず、俯いている。 「…そんなとこもかよ……参るな……」 私に振り返った都築くん…… 「…理由なら、俺とデートする為だ…好きな女にプレゼントする……何が悪い?」 ……デート…する…為…? 「…だとしてもっ!限度があるでしょ?」 「…宝の持ち腐れ…」 「はあ…!?」 何故、この場面でその言葉が出て来たのか……把握出来ない。 「折角恵まれた容姿してんのに……洒落っ気ねぇーのは、勿体ないって言ってんだ……今言うつもりなかったけど、いずれ分かることだし…言っとく……あの店のオーナー……俺だから……金の心配は要らない…」 ……は、い?……オーナー…? あの……高級ブティックのっ!? え……じゃあ、何で出版社で働いてるの……? 疑問符がたくさん、頭に浮かぶ。 「それとも!俺が悠香さんに、似合うと思って選んだ…この服が気に入らないのか?」 畳み掛けるような物言いに、慌てて首を横に振る。 「そうじゃない!…そうじゃないけど……恋人でもないのに……」 「なればいいだろ?……恋人に……何度も言ってる…俺を選べと…俺にしろって……」 都築くんが私の手首を掴み、引き寄せて、反対の手が腰に回る。 一瞬で近くなる距離…… 「悠香さんが好きだ…」 愛の告白と同時に、都築くんの唇が、私の唇を塞ぐ。 「…んんっ!ン…んっ!」 …ちょっ…と…… ちょっと…待ってっ! ここ……街中なんですけどっ! 普通に通行人の方々が、たくさんいるんですけどっ! すごい、見世物になってる気がするっ! 他人の目を感じながら、キスなんか……集中できないっ! どんなに力を入れて、胸を押しても……都築くんの身体はビクともしない。 腰に回ってた手が、ゆっくり上に動き始める。 カーディガンの中に入り込んで、背中の開いたワンピースのデザインの為……都築くんの手が素肌の背中を撫であげる。 「…んっ…あっ!…んっんっ!」 一瞬開いた口の隙間から、都築くんの舌が狙った様に、私の口内に入り込んで、容易く捕まり、絡められる舌…… 私達の横を通り過ぎる、通行人の耳にも……この厭らしい水音が聴こえているに違いない……
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