lesson3ー4 全てを掛けて

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…ん……あったかい… 触れている温もりが、心地いいのに、隙間を感じて寂しくて、その温もりにぎゅーっとしがみついた。 …行かないで…… 瞼に優しく落ちた温もりに、ゆっくり目を開ける。 「…おはよう、悠香」 至近距離に環生の顔があり、優しい眼差しの環生と、見つめ合う。 「…お…おはよう…環生…」 そう…だった… 私…昨夜環生と…… 「…いいね、その顔…可愛い」 その顔って、どの顔のこと? 「かっ…可愛くなんてっ!」 「可愛いよ…昨日の、俺とのセックスのこと思い出したんでしょ?思い出して、頬を朱に染めてる…可愛い以外の何ものでもないよ」 行為中はスタンドライトの光で、薄明かりの中だったけど…… 今は、陽の光が窓から射し込んで、部屋を明るくしている。 エッチしてる時や、その後は余韻で……恥ずかしさなんかぶっ飛んでたのに、今…お互い一糸纏わぬ姿が…とてつもなく恥ずかしい… 「…ところで、何時に出勤するの?」 ここからなら、車で行った方が早く着く。 ギリギリまで、環生の傍に居たい。 「8時半で、充分間に合うと思う」 「そっか、じゃあ余裕持って早めに動こうか?」 そう言って起き上がる環生の、綺麗な背中や、無駄のない滑らかな上半身に目を奪われる。 「…ダメだよ…そんな顔して見ちゃ…誘惑に負けそうになる」 ゆ…誘惑っ!? 「朝から…したくなる」 自分が、どんな顔で環生を見ていたのかは分からない。 ただ……見惚れていたのは、確かだ。 「だ…ダメです…」 出勤前にそんなこと…… しかも、若干声が掠れてるし。 「…ですよねぇ…(生理現象が起きてる上に、悠香の裸が更に追い打ちを掛けてるんだよな)じゃあ、起きよっか」 タオルケットを、胸まで引き上げて起きあがる。 「隠さなくても……もう全部見たよ?まぁ…その初々しさが、男心を唆るんだけどね…よいっしょ」 こんな明るい所で、惜しげも無く裸体を晒すなんて、私には無理っ! …というか… 「な、何でっまた抱き抱えるのっ!?」 タオルケットにくるまった私を、抱え上げた環の、その行動に驚く。
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