lesson 1- 2 turn 夏

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何の手立てもないまま……4年の夏がやって来た…… 俺もよく……名前も職業も知らない女性を好きになったよな…… 仕事帰りに寄らなかったお姉さんが、ジャージと白のTシャツ姿でコンビニに入って来た。 …ん…?……何かヤケに、男性客がお姉さんを見てるな…… お姉さんの近くにいる男性客は……ほぼお姉さんを見つめてる…… その意味を……会計時に把握することになる。 薄い生地の白のTシャツ…… ……透けて見えてます…… お姉さんのおっぱいの形と……ピンクの……乳首と……乳輪…… …中心に熱が集中していくのが、分かる…… 良いもの……見れたと思う気持ちと、他の男も見ていた事実…… 無防備過ぎますっ! 何でブラしないんですかっ!? 思わず叫びそうになるのを、ぐっと堪えたんだよ……あの時は…… それから2、3ヶ月過ぎて……いよいよ就職も決まり、大学卒業が近付いて来る…… いっそ……呼び止めて、告白するか…… 店内の清掃をしながら、当たって砕けて、木端微塵になりそうなことを考えていた。 …何だろ……? 床に落ちているパスケースが目に入る。 拾い上げて、息をのむ。 「……これ……」 俺が想いを寄せる、お姉さんの顔写真と名前が載った……社員証…… ……広瀬 悠香…… …悠香さん…… お姉さんと出会って……4年…… 初めて名前を知った…… 28歳か……見えないな…… 俺より…6歳年上……全然範囲内だ…… 好きになったら……年齢なんて関係ない…… この会社……俺が内定した会社だ……しかも姉貴と同じ…… ……姉貴なら……何か知ってるかもしれない…… バイト後……まっすぐ姉の所へ行こうと、決意した。
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