0人が本棚に入れています
本棚に追加
思わず私は彼に向かって走り出していた。
言札は、数秒後に昭一さんが死亡することを示していた。
……なぜ…何が!?今…!?なんで…
ナイフ、刺殺、などの言札が揺れ、昭一さんが死亡するまでのカウントダウンを示しはじめた。
殺される!?
間に合わない……!!
走る私の視界、右方向に言札がちらついた。
ニット帽を被った男が近づいてくる。
…あいつがナイフを……!!
あぁ……だめ!…やめて!!!!
「昭一さん!!」
大きく叫ぶ私に、人々が振り返る。
「…え、ちはるちゃん……うわっ。」
私の腕は昭一さんを突き飛ばし、その場に倒れこんだ。
すぐ後ろで男の呻き声が聞こえた直後、女性の悲鳴が響き渡った。
「きゃぁぁーーーーーー!!!」
あぁ…間に合わなかった。
昭一さん…
最初のコメントを投稿しよう!