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「ちはるちゃん!!おい!大丈夫か!?」 …あれ? 昭一さんが私を抱き上げて、叫んでいる。 周りは悲鳴の海になっているようだ。 「なんでこんな……しっかりしろ!!ちはるちゃん!!」 昭一さん、と言おうとしたが、声が出なかった。 …痛い…。 背中がすごく痛い…。 …そうか…。 どうやら私は、間に合ったみたいだ。 泣きそうになって叫んでいる昭一さんを見上げて、涙がこぼれた。 …あぁ伝えなきゃ…今……伝えたい…!!! なのに……声が出ない……!! 「ちはるちゃん、大丈夫だ!大丈夫だからな!」 昭一さんの腕が力強く私を抱きしめる。 ひゅーひゅーと空気の抜けるような音は、どうやら私の呼吸らしい。 昭一さんの目が宙をさまよい出した。 「…これは…なんだ…」 …あれ? 彼にも言札が視えている……?
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