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「あいつらがっ、ユリさんを幸せに出来るはずないですっ!」
「ま、守...?」
すごく怒ってる...。変なことを言っただろうか。
守は私の両親にお礼を言うために家に来たと言っていた。それなのに、守の口調からは私の家族への親しみなど微塵も感じられない。
邪魔者、まだユリさんを、途切れ途切れにぶつぶつと守は呟いている。守と私の家族のあいだに何があったんだろう。
「ユリさんは何も覚えていないんですよね。だから、そんな...。
すみません、少し取り乱してしまいました。大きな音を立てたりして、驚きましたよね?
...少し、頭を冷やしてきます」
急に守はいつもの様子を取り戻し、そのまま部屋を出て行ってしまった。
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