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扉が開いたとき、自分は殺されるのだろうと思った。
けれど、違った。会いたくてしょうがない人がいた。
こちらに視線を向けていた。私は嬉しくなかった。嬉しくなるはずが無かった。
彼は捕まっていた。手にはしっかりとナイフのようなものが握られていて、それを男が奪い取る。
「___!」
男が何か鳴き声を発した。いや、あれは男...人、なのかな?哀れみとさえとれる視線をあの人に向けている。
ギラリとソレが光って、次の瞬間三体のゴミが転がっていた。
目の前の人物と目が合う。真っ赤に染まったソレを拾い上げ、こちらに向かってくる人物を見て、私は全て理解した。理解して、嘘だと、夢だと思いたくて、その人の優しい声すら聞こえないほど大きな声を上げて、目を...、だって、私は...。
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