歪んだ彼らは

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「ありがとう。私を救ってくれたのがあなたで、嬉しかった」 拙いかもしれないけれど純粋な感謝の気持ちでそう告げる。 あのころの私は盲目的に与えられる痛みも何も愛だと信じて、受け入れていた。 いや、ほんとは受け入れ切れてはいなかった。 いつもいっぱいいっぱいで息苦しくて、けれど死ぬことも出来なくて。 今やっと生きていると思える。 守がご飯を食べようといってくれたので頷く。 私は幸せだ。
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