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「なにしてくれたんだ! だいたい勝手に飛びこんできて、何者なんだ?」
ひとしきり怒鳴ると、相手の変な女の子は待ってましたとばかりにギュインと回転し、高らかに名乗った。
「あたしの名は、怪傑ジャッジちゃん! 色々なものを判定しちゃう魔法少女よ!」
キランとポーズを決めると、ジャッジちゃんはゲロまみれの美少女を指さした。
「ズバリ! この子は、あなたのゲロよ」
「ハッピーバースデートゥユー♪」
「え?」
「あなたの誕生日を祝って欲しいという想いが、ゲロに宿って、それが具現化したんだろうね。しかも、理想の彼女像という形をとってね」
「つまり?」
「これはゲロだね」
と告げるや否や、ジャッジちゃんはゲロまみれの美少女にデコピンをした。
ゲロまみれの美少女はぶわっと膨れあがり、あっというまに爆散してしまった。驚く暇もなくゲロが四方八方に乱舞し、吐き気を覚えるにおいとともに、俺とジャッジちゃんにまとわりつく。まるで身動きがとれない。
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