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「あ…あ、いい……いい。もっと……四の、して。もっとして、いつもみたいに、して……」
「兄上」
「ぅあ……あっ……ああ、ぁん……も、と……い……」
「あにうえ……」
「たりない……もっと……ああ……もっと、あたためて……あっそこ……ふぅ……ん、も…と……」
衣擦れの音。
がしゃん、と四の兄上の刀が落とされた。
見つめるわたしの前で、四の兄上は下履きだけを脱ぎ落とし、一の兄上の股の間に身体を進める。
一の兄上の脚が高く掲げられて、じたばたと暴れるのに合わせて、探していた猫によく似た声がした。
甘えるような、癇に障る声。
くちゅりくちゅりと粘着質な水の音がする。
乾いた肌がぱちぱちと合わさる音も。
兄上たちの身体が揺れて、寝台がますます大きくきしむ。
身動きすることもできず、瞬きすら忘れて、わたしは兄上たちの交合いに目を奪われていた。
「兄……上…お慕いしてます……あにうえ……なんと、可愛らしい…」
「あ…そこ…ぐりって……ああ、ん……と…も、として……ああっああ、もっと……い、い……」
「他の男になど、触らせぬ……兄上…」
「して……ああ……ん、ちが……もっ…と…ああ…ふぁん……ん……」
床に打ち捨てられた男からは、もう、血は吹き出していない。
さきほどまで微かに動いていたような気はするが、静かなものだ。
けっして大きくはないのに忙しなくうるさい音がしているのは、寝台の上。
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