突然現れた

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「ありがとうございます……ちょうどお腹が空いてきたところですよ……でも、足りない。……酒の肴に……タコわさも欲しいですね……」 「ちょっ、まっ、話し合いましょう!」 「酢ダコもいいな……タコ刺でも……」 「あっ、次の方が私を呼んでいる! また会いましょう!」  ……  ……  こうして、イカリングをベッドに残して神は消えた。 「最悪だ……」  イカリングを口に運ぶと、やたら美味くて余計にイライラする。  怒りを抑えてスマホを手に取ると、多くのクリエーターからお祝いのメッセージや作品が届いていた。  癒される。 「みんな優しいな……あっ!?」  大変なことに気付いた。 「あのタコ……他のクリエーターのところにも行くのでは……」  ……  ……  ……それはそれで面白いか。  この意味不明な出来事を、私は誰にも語らなかった。 【HAPPY BIRTHDAY!】
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