恨み

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本命がいたが、男は他の女とも常に遊んでいた。 そして、今夜みたいに突然関係を終わらせる。 恨みをかった相手は数知れない。 だが、そんなことは気にも留めなかった。 そろそろ身だけでも固めよう。 その女となら一緒にいてもいい。 もちろん、遊びをやめるつもりはないが。 男はプロポーズしようとして、本命を呼び出した。 「話があるんだ」 「私も」 「なんだい?」 「私たち、別れましょう」 「どうして?」 「何だか飽きてしまったの」 「飽きたって。俺たち結婚も考えてただろう」 「それはその時の話よ」 本命はあっけなく男から去っていった。 まあ、いい。 女なんていくらでもいる。
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