序章

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   昔々ある所に、一匹の隻眼の狼が居た。  狼はひたすら『飢え』ていた。それは、気高き『飢え』で在った。  『飢え』それはかつて、この国の民を苦しめた存在……。    それは単に腹を満たせば消え去るものではなく、純粋な心の『飢え』だった。  これは、ある一匹の狼の物語。  
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