コーヒーの魔力

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「先生、これってー」 目にとまったのは、私が先生にあげた絆創膏と同じキャラクターの模様のついたボールペンだった。 先生の手が止まる。 「先生もこれ好きだったんですか?」 先生は視線をさまよわせていた。 「好きっちゅうかー …なんか、たまたま見つけたから買っただけ。」 恥ずかしそうにそういう先生を見て、ニヤニヤが堪えきれなくなった。 「確か、先生のポリシーに反するんじゃなかったっけ?」 意地悪くそう言ってみる。 先生は、顔が少し赤くなっていた。 嬉しくなって笑うと、先生はまた私の頭をかき混ぜた。
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