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「バカバカしい依頼だったぜ」
先野は自分のデスクにつき、どっかとイスに腰を下ろした。
「何者かからの攻撃って、なんで依頼人が攻撃されるんだってんだ。あげくのハテに電波で攻撃されているときた。やってられん」
報告書を無造作にデスクに放る。
「ご愁傷様でした」
三条は同情した。この手の依頼は本当に疲れる──過去、同様の案件を担当したことがあったから、先野の気持ちは理解できた。
「なんだって事務所はこんな依頼なんか引き受けたりするんだよ」
依頼内容は事前に電話で聞いて審査される。あまりに現実離れした依頼だとその時点で断られるのだが。
「まぁ、仕方がなかったんでしょう。会社にもいろいろと事情があるようですし」
どんな事情があるのか、皆目見当もつかない。
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