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半月がすぎた。
蒼宮麗亜が始終感じていたという誰かの視線はぱったりとなくなっていた。
そして調査終了。
興信所「新・土井エージェント」の面談コーナーで、ストーカーはいなかった、という先野光介の報告に、麗亜は納得して帰っていった。
先野は捻挫が癒えるまで5日間休んだが、その後は元気に復帰してストーカーの調査活動を再開した。麗亜のボディガードとしてしっかり張り付いていたが、一度もストーカーの気配を感じることはなく、依頼を引き受けたときから予想していたとおり、やはり妄想にすぎなかったのだと結論した。
「調査期間の後半は妄想も出なくなったようだしな」
面談コーナーから事務所に戻りながら、先野は同席していた三条愛美に感想をもらす。
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