かわいい巫女には旅をさせるべし

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「何か困っているようね。話聞くわよ?」 「いいえ、結構よ。初対面の相手にこんな事……」  確実に頭が逝かれた奴だと思われるに決まっている。  でも、神様だと言わずにある程度の事を話せば……と思う私はきっと誰かにこの不可思議な出来事を話したいだけかもしれない。 それでそれはきっと夢だと言われたいだけなんだろう。夢ではないのに。 そして私は、いつの間にか目の前の人に出来事を話してしまった。 「そう…でもなんだか面白そうじゃない?お願いを聞きながら旅をするなんて」 「簡単に言うけど、資金とかも大変よ。移動手段に食料やら寝床やらの」 「そのへんはその旅に連れ出そうとしてる人にどうにかしてもらったらいいじゃない。私なら喜んで行くわよ」 旅とはそういうものなのだろうか。でももし神神詐欺とかならどうしよう。
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