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今から、ちょっとだけ未来のこと。
なし崩し的にはじめられた第二次大東亜戦争の帰結として、四肢分裂の状況になった日本政府はもはや統制力を持たず、各方面軍は群雄割拠、さながら戦国時代の様相を呈した。
数ある地方軍の中で最強なのは、関西から中部までを制しつつある西国軍。
最新鋭の兵装を配備する西国軍は下関から発して九州に上陸し、たちまち福岡県北九州市から宗像市までの一帯を制圧してしまった。
何と言っても、おそるべきは白兵戦力<自立戦車>。
軽自動車と遜色ない小型車両に山と詰まれた攻撃兵器の数々。複雑なプログラミングによって自制能力を得た戦闘車両は、無人でありながら優れた制圧能力を有する。
自立戦車の登場は、戦場の様相を一変させてしまった。
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