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獣人達が暮らす嗚呼獣世界は、
長く弱肉強食の戦国乱世だった。
象田伸長が圧倒的な力で天下統一、
ホトトギスを踏み殺した。
その臣下だった豊富狒々吉が、
ホトトギスを鳴かせ太閤となり。
最後、登竜池康が、
ホトトギス鳴くの待って登竜門くぐった。
その家康が極東の小さな大和列島の、
栄田之園で開いたのが栄田幕府。
栄田城では毎年、
各大陸を治める藩主が参勤交代で集まるのだ。
「ほほう、お栄田は我が藩と違い、
なんとも賑やかゴライ」
広大な阿弗利加大陸を治める、
阿弗利加藩の若き藩主は、
安吾雷音立守
駕籠の中から覗く栄田之園の活気で、
期待に胸を膨らませた。
天守閣を望む栄田城に到着すると、
使いの網目麒麟之介に通され、
亜細亜藩の白い老藩主、
虎上野介と対面した。
「安吾殿には上様こと、
五代将軍、登龍爪吉に謁見の際、
どう礼を尽くせば良いか教えてしんぜようトラ」
「おぉ虎殿、
この若輩者に有り難き幸せにゴライ」
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