第二幕 阿弗利加藩お取り潰し

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「如何した堀部、 そなたは若殿と栄田に居た筈だウホ?」 「若殿が辰之廊下にて、 虎上野介に鉤爪で襲い掛かり申しタカ!」 「なんと!?」 「若殿は虎上野介めに、 上様は逆鱗にて喜ぶと騙され辱められ、 辰之廊下で我ら家臣を侮辱され、 虎を成敗せんと… 既に切腹の命が下されましタカ!」 「おのれ虎! ただでさえ賄賂で私腹を肥やし、 若殿を蔑んでいたと聞いてはいたウホが…」 「父上!まずは砂蛮南(サバンナ)城にて、 動揺する家臣一同に、 家老の役目を果たされてはウホ?」 「そうウホな、 では早々に支度して砂蛮南城に向かうぞ」 大猿親子は部屋着から、 礼服と裃に着替え、 縞馬獣人が担ぐ駕籠に乗って城に向かった。 砂蛮南城では、 主君突然の訃報を聞いた、 阿弗利加藩三千の家臣達が集まり、 様々な鳴き声を上げながら取り乱していた。 それはまさしく動物園さながらだ。
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