ジョー草薙 登場

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それから2時間ほど経ってから草薙は戻って来た。 戻って部屋を見渡すと見知らぬ男女二人が部屋の中にいた。 相手の一人が「ジョー草薙ね?」と尋ねてきた。尋ねた方は割合女性にしては背の高いブロンドの女性が流暢な日本語で訪ねてきた。 「ああ、そうだが」と不愛想に草薙が答えると。 「こっちは部下のジョンソン捜査官」「私はフランシーヌ」 「要件を話す前に勝手に部屋に入ったことは謝るわ、こちらも急を要していてね、何となく察しがつくと思うけど。申し訳なかったわ。」 「加藤士郎から連絡は来ていると思うから早速話を進めたいわ、座ってもいいかしら?」 「空いてるところに座ってくれ、それにしてもあんた達俺が部屋に突然現れても驚かないんだな?」 「ええ、あなたのだいたいの話は伺っているわ。でも実際に見るまでは半信半疑だったわ」 「まあ、ビックリしたけどね」と笑いながら言った。 草薙は少し笑みを浮かべ何か飲むか促した。 「気遣いは無用よこちらは本当に急いでいるの、勝手に押しかけて申し訳ないけど話を進めたいの」 「OK」と言い草薙はフランシーヌの向かいのソファに腰をかけた。するとフランシーヌは 話し始めようとすると草薙が右手を前に突き出すと 「あんたの身分を確認したい。」と言った。 「それはそうね、失礼したわ」と笑顔で答えながら身分証を出した。 見たところ不審な点もなく、そのまま相手に返した。 フランシーヌが話そうとすると草薙が先に話し始めた。「キース・ブラッドリー、フランス元諜報員、特殊な能力を要し国家機密に従事するも2年ほど前からその能力を個人の為に使用するようになり任務中に行方を消したのち国際指名手配される。」 「実際、姿を消した際に一緒だった仲間を殺害された事は公にはなっていない、むしろその能力を他で悪用されることをフランス当局は恐れている。」「殺人よりこれからの被害の大きさを当局は重要と考えている」「半年前ほどにイギリスでその能力を確認したもののその情報を提供した人物が何者かに殺害されている。」「そして、ここ最近日本でその能力を確認、そして通報した我々のもとに参上した」と話すと、フランシーヌは「驚いたわね、私も最近聞かされた話も知っているとは驚いたわ」 「ああ、探偵だからね」と笑いながら言った。
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