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「いいけど、何するの?」
にわかに不安を浮かべる彼の唇を、再び私は小さく啄んだ。
「いっぱい、いっぱい冠くんを愛したいの。
冠くんを、たくさん気持ちよくしたいから、少しの間だけお願い。ね?」
すると、小さく押し黙った彼が、そのままコクンと頷いてくれる。
ありがとう。
私は、また淡くキスをすると、彼の広い胸にそっと手を滑らせた。
それは、感じさせようというよりも、むしろ安心させるように
胸から肩、そして腕へとゆっくりと掌を這わせる。
そして、それに応えるように、彼の目が静かに閉じられていく。
「ナッちゃん、気持ちいい……」
「一週間頑張って、昨日だって、遅くまで
専務さんに、お付き合いしたんだものね」
うん……。
子供のように無垢な面持ちで頷く彼の手を、そっと握り唇を啄む。
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