episode216 In Bondage

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いきなりの事に唖然とする皆を置いて 部屋を出る際。 拓海に目配せすれば 引きつった顔で頷いた。 (うまくやるだろうか……?) 聊か不安だが後は任せるしかない。 僕は振り返らず静まり返った廊下を真直ぐレストルームに向かった。 それに自分の方も限界だった。 「暑っ……」 レストルームに飛び込むや否や 湯気の立ちこめそうな身体から 僕は待ちきれず上着を剥ぎ取った。 「ふぅ……」 上着を掛け鏡の中を覗き込めば 我ながら――。 「これは……まずいよ」 汗を吸ってしっとりと身体に張り付いた純白のシャツ。 その下に胸を強調して――女のような身体を締め上げる黒革の拘束着。 あまりに艶めかしい姿に思わず息をのんだ。
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