第一章

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バスケットの蓋が開けられ、黒い毛糸玉のような物が飛び出した。 「おばあさま!!」 「リーナ、あなたにプレゼントですよ、名前を付けてかわいがってあげなさい。」 小さな毛糸玉は、子猫だった。 「私に?」 「そうだよ、寂しがり屋の子猫だ、兄弟とママと別れてここに来たから、君が今日からママになってやってくれ。」 「名前は、名前は・・・ワン!!初めての友達だから!!」 ワンと呼ぶと子猫はニャーと言ってリーナにくっついてきた。 それからは夜のお祈りの時もご飯の時も一緒だった。 ベッドにも一緒に入った。 ワンの寝息を聞きながらリーナも安心して眠れるようになった。 ワン、明日は草原をかけようね。 だから、たくさん寝て、たくさん食べるんだよ。 太陽の下で遊ぶようになってリーナは元気になった、ほっぺもいつの間にが赤みが差してきた。 「ワンにクッションを作ってあげたいの、教えてね、おばぁ様。」 スープも、チキンも美味しいなと思うようになった。 でも、まだ学校にはいかず家庭教師の先生に勉強を見てもらっていた。 「お話があります、リーナ様のことですが。」 家庭教師の先生がおばあさんに行った。 「何か問題でも?」     
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