ニート勇者誕生の日

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ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ、ブハ~! 喉を鳴らして、ビールを飲み干す。今日も酒がうまい! 平和になった今、毎日酒が飲める。こんな幸せな事はない。 さすがに毎日は自分でもどうかと思うが、今まで命を懸けて戦ってきたんだからバチは当たらないだろう。。 と、ひとり酒を愉しんでいたその時。 「ちょっと!!」 BARのママが強い口調で話かけてきた。 「なんですか?」 驚いたが平然を装って答えた。強い口調で言われる節が思い当たらない。人違いだろう。 「あんたね。そろそろツケ払ってくれる?」 「へッ?…ツケ?」 あまりにも驚いたので、間抜けな声が出ちった。 「ゴホンッ」咳払いをしてごまかす。 「あんたねぇ。もう1,200G(ゴールド)にもなってるのよ?いつまでタダ酒する気?そろそろ払ってもらえる!?」 「私、ですか…?」 やっぱり人違いだろう。 「他に誰がいるのよ。」 …オレみたいだ。確かにお金を払ったことはない。 だって、オレはこの世界を救った勇者なのだ。
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