ニート勇者誕生の日

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故郷であるこの町に帰ってきた時には大歓迎され、お酒も好きなだけ飲んでいいって言っていたのに…。 すごい形相で睨みつけている。相当怒っているようだ。 「好きなだけ飲んでいいって言ったじゃないですかー」と喉まで出かけたけど、やっぱり飲み込んだ、だってオレ勇者だもん。勇者としてのプライドがあるじゃない。 にしても、いつ間にかツケになっているなんて…知らなかったぁ~。しかも1,200Gだとぉ~。上級の危険なクエストこなさなきゃ無理だぞ。そりゃ高いだろ!と、思いつつも 「申し訳ない。次来た時は必ず払うよ。」 と、勇者の威厳を保つため、クールに言って席を立った。そのまま背中に熱~い視線を感じながら店を後にした。 ん~1,200Gかぁ。そんなに持ち合わせてないし、どうしたものか。というか貯金も0なんだよねぇ。勇者の肩書だけで一生食べるのに困らないと思ってた。 こうなったら久しぶりに、クエストをこなすしかないか。
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