第十三章 月が知っている 三

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家に帰ると、雨戸を開けた。 「有真、明日は学校だろ?夕方には帰るようにね」 「うん。眠れなかったから、仮眠してから帰る」  たまった洗濯を終わらせると、有真に昼ごはんを作った。 「護浩ちゃん、又、遊びに来るね」 「嫌だよ」  貴重な休みが潰れてしまう。  有真と御調は、昼過ぎに帰って行った。 「やっと帰った……」  慶松が野菜の仕入れから帰って来たので、俺はラーメンの仕込みの手伝いをする。 「慶松、いつも、迷惑をかけてゴメン」 「仕方がないよ。氷花が事件を起こしているわけではないだろ」  でも、慶松も巻き込んでしまった。
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