第十三章 月が知っている 三

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「ここに木村君が来たというのは、秘密なんだろ。辛い事件だったよね」  でも、慶松がお詫びだと餃子を持って、遠見の家に寄ってみると、 遠見は鉈を飾って眺めていたという。 「遠見さんは、本当に脳への刺激が欲しいらしい」 「不思議な人だよね」  仕込みを終えて家に帰ると、又、ワイドショーで木村を取り上げていた。 すると、木村の殺した人数が増えていた。 「ん?宮廻さんって、誰?」  知らない名前が増えている。 どうも、木村の実家に来ていた人で、家の屋根の上で首を抱えて死んでいた。 「首を抱える?」  宮廻は、木村の祖母の友人らしい。
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