第十三章 月が知っている 三

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 手の親指をワイヤーで止められて、そこに、切断された頭が乗っていた。 「氷花、事件は終わったろ。二階で一緒に休もう」  慶松がアイスを持って手招きしていた。 「あ、組み立てするよ」  端末の組み立てをしていると、木村の家の下からも、死体が出てきたとテレビが告げた。 遺体は白骨化していて、最近のものではない。  木村は最近でのみ殺人をしていた。過去からの殺人鬼ではない。 「……え?」
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