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今日はいつも通り午後からの剣術の稽古を終えて、道具の片付けをしていたのだが、ふいに芥からおずおずと話しかけられた。
「先生」
「ん」
「この間の約束、覚えてますか?」
「約束……?」
伊東が視線を芥から逸らして思い出そうと唸っていると、芥が可笑しそうに小さく笑った。
「やっぱり。忘れてると思ってました」
「……わるい、なんて言ってた?」
「今日の試合稽古で、私が先生から一本とれたら団子をご馳走してくれると」
「……あぁ。そう言えば言った気がする」
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