運命の人

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秋は私のお誕生日を覚えてくれていた。 ここで会えたのは、偶然じゃない。 秋が私を思ってくれたから。 私が秋を思ってここへ来たから。 だからやっぱり運命だと思う。 秋の鼓動を感じながら、眠ったふりをしていた私はそのまま本当に眠ってしまった。 こんなにも満たされた気持ちで安心して眠ってしまったのはいつぶりだろう。 いつまでもこのままで居たいと思った。 秋は東京タワーを眺めながら、ずっと私の肩を抱いてくれていた。 私が目を覚ますまでずっと…。
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