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"葵ちゃん"
そう呼ばれたような気がして、私は零さんの墓前に身体を向けて、そのまま腰を下ろして見上げた。
「零さん…」
秋に会えた報告もしに来たけど、報告するまでもなかった。
今は緊張の中にも穏やかな時間が流れていることを報告する。
いつも見てくれていると思っているけれど、やっぱりここに来るとより近くに感じるような気がする。
墓前の前で目を閉じる。
深く、深く、零さんを思う。
"葵ちゃん、良かったね…"
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