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騎士団の世界侵攻は、
その後も留まる所を知らなかった。
さすがに軍事力トップのアメリカや、広すぎる国土の中国などでは、
いまだ、政府や軍が正常に機能しているが、
オーストラリア・ロシア・スウェーデン・デンマーク・ドイツ・フランス・ベルギー、
そして、勿論イギリスも壊滅的な打撃を受け、
インフラは破壊、道路は寸断、そして治安の悪化などにより、
国家としての体を完全に崩されてしまっていたのだ。
・・・なぜここまで、彼らの進撃が成功したのか?
確かに、彼らの盟主ウーサーが、
英軍のトップであったことは最大の要因として挙げられよう。
だが、騎士団の成員は圧倒的に人員が少なく、
軍事面・戦略面でも、効果的な作戦を展開するのは不可能に思われていたのだ。
そこで彼らが取った方法は、
通信手段の無力化、コンピューターのハッキングやウィルス拡散、
電子制御装置の操作等、徹底的に水面下での攻撃を優先させたのである。
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