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私に夢中になってもらいたかった。
けれど、彼から伝わる想いは、いつまで経っても淡い桜色から変化は見えなかった。
この頼りないほどの淡さ。
いつまで続くのだろう、そう思った。
その淡さから悪夢が透けて見える。
彼の思い描くような、透明感のある少女でいたかった。
けれど、私はそうじゃない。
彼に、突き刺さるような恋心を抱いた私は、それを持て余してしまっていたのだろう。
大好き、なんて可愛らしく微笑んでも、私はまだ本心を隠していた。
私の本性を引きずり出して、それでも愛していると言って欲しかった。
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