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「だから違うってば」
「でも誰かに殴られたのはあってるでしょ? じゃなきゃ腫れない」
「ばっかじゃない。腫れてないし。妄想にも程があるんだけど」
「妄想?」
「妄想だよ」
柊碧人の手を離して、お弁当を口にいれてかきこむ。もうなにも見たくないし、感じたくなかった。
校舎から流れる下校中の生徒の群れを教室の窓から見下ろしていた。
その先を見ると、向かうのは運動場や、サッカーゴールの前、武道場で、教室から出ていっても、所属する場所がみんなにはあるように思えた。
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