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飼育小屋掃除で出たゴミを捨てに向かうと、焼却炉の前でたたずむ男女の姿が見えた。
はにかんだような彼女に向き合う男の子には見覚えがあって、すぐに名前が浮かんだ。
柊碧人(ヒイラギアオト)だ。
アッシュブラウンの髪には少しパーマがかかっていて、パーツを揃えたような整った顔立ちにはよく似合っていた。それに一年生のくせに、つい最近まで中学生だったとは思えないほど、大人っぽい。
一目でモテそうだと思ったし、実際、彼は話題の男の子になっていた。
わたしの友達の月子(ツキコ)と晴菜(ハルナ)だってかっこいいと騒いでいたし、彼を見に教室の前まで用もないのに行く女の子がいることも知っている。
だけどどうやら、それに対して愛想良く対応しているわけでもなく、どちらかというと静かな野生動物みたいにじっと身を潜めているような感じだった。
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