第1章

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面倒くせー! 窓口で客待ちの時は事務仕事を持ってきてやる。その他掃き掃除だとか整理整頓したりとか… そこによく来るのが安田。 安田はデカイ。背も態度も。しかもチャラい。なのに3歳年下とかムカつく。 『坂野さーん』 また来た。どんだけ暇よ! 『俺さー、ジム行ってるんだけど筋肉ついたっぽくね?』 知らんがな! 『あー、そ、よかったねー』 『ちょー、ケー番とアドレス教えてー』 『なんで』 『今度遊びに行こー』 語尾を伸ばすな!! 『はいはい今度ね』 『いやいや、どんだけ行く気ないのさ!』 こんな時に限って客来ない。 『あー…今度ね』 『アドレス!』 『しつこいから紙に書いてやるからあっち行け』 私はメモ用紙にケー番とアドレスを書いて安田に渡した。 『やった!やっと教えてもらった!』 何故かルンルン気分で窓口から出て行った安田。
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