第1章

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無表情で書類に目を通しながら話す。 「大橋君ってイケメンだよね」 いきなり話題が変わり、成宮さんの趣味がわかってしまった。 「イケメンですが、私にはあの人はイケメンよりも変わり者って感情しかないですよ」 成宮さんがニヤリとしたのが何と無くわかった。 「あんたも変わり者。元ヤンだし」 そう言って笑う。 「だから元ヤじゃないですって!」 「私は最初からあんたの目が鋭いからわかってたけどね」 「だから…」 このやり取りはいつものこと。 「あ、成宮さん、また坂野さんをからかってるの?」 そこに来たのは中川さんで、中川さんが来たと同時に成宮さんが無言になる。
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