第6章 設定上の偽彼氏

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…全部男たちに見せつけて、びくびくさせちゃって。気持ちいいの?ここばっか、いっぱい弄ってるね」 「夜は本当に好きだなぁ、ここ。…中も好きだね。何度も出し入れして、溢れすぎじゃない?」 「んん…っ、だって。…あぁ…ん」 切なく腰を弾ませる。もお、…駄目。 「お願い、早くぅ…、ここ、苛めて。自分のだけじゃ…、あぁ。みんなのがいいの。…いっぱい舐めて、弄って。…頭がおかしくなるくらい、してよぉ…」 「ああ、もぅ、俺むり」 誰かが渇いた声を出し、いきなり覆い被さってきた。ぐい、と押さえ込まれて満たされ、甘い歓喜の声が喉から漏れる。 「…あぁ…っ、いい、いいの…ぉ」 「ずるいぞ、順番決めないのかよ」 「俺ずっと我慢してたのに」 頭に血が上った面々から口々に文句が飛ぶ。わたしの上で盛んに腰を動かしている誰かは息を弾ませながら途切れとぎれに言い返した。 「うるさ…、早いもん、がち、だよ。…あぁ、すごい、中。…夜ちゃん、どぉ?これ、いいの?」 「んっ、いいっ、きもちい…。あぁ…」 「二人とも腰遣いすぎだよ、いやらしいなぁ。…早く済ませろ」 「夜ちゃん、ぎゅうぎゅう締めてさっさといかせちゃいなよ」 卑猥な野次を浴びせられながらわたしは目を閉じそれを奥まで存分に味わう。…だって。 やっぱりこれ。…すっごく、気持ちいい…。 「あっ、う、夜…、ちゃん、あぁ…っ」 わたしの上の人が不意にぎゅっと全身を強張らせ、呻いた。わたしは慌ててその人の身体に縋り付く。 「あっ、やん、まだ駄目ぇっ…、あぁ」 「夜ちゃん、だいじょぶ。次は僕だから…、ちゃんと最後までいかせてあげるよ」 寸分の間もなく上の人は交替した。再びいっぱいに満たされる前、視界が一瞬開けて見上げる目の端に背の高い黒服がこっちに目も向けずすっと横切って去るのが見えた。 あ、もしかして今のが彼、高城くんだったのかな。確かにああいう細身で上背のある黒服は見覚えがなくもない。あれが彼だったのか。 童顔もああして身なりを整えて落ち着いた物腰になってしまえば案外目立たない。これからは彼を他の黒服から見分けられるようになるかも。 そこまで考えるのが精一杯。 「夜ちゃん、集中して。…これに」 ぐい、と頭を乱暴に引き寄せられ口を吸われた。 誰かの手が上の人との間に潜り込むように手探りでわたしの身体を弄り始めた。両胸の先や、敏感なところ。
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