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「確かに…」
私もそれは感じた。
大阪の人々は、普段の会話の中に積極的に笑いを取り入れたり、単なる世間話であっても最後に『オチ』を付けたりする。
Aさんは、更に続けた。
「ほら、それにさ!
ウチの支局長、超プラス思考の人間やろ?その事も周りの俺達に『感染』してるかもしれんよ!
感染!感染!新幹線!なぁーんて!」
「………」
確かに…
ここの支局長は、超プラス思考の人間だ。
例え、仕事で凄く大変な局面に遭遇したとしても…
彼持ち前のプラス思考と笑いで毎回、切り抜けている…と、私も感じていた。
それと、ここの支局長は、何かと言うと『自分の言葉の語尾の言葉を複数回繰り返した』。
「あの〇〇商事…今度、分社化だってなぁ。ブンシャカ!ブンシャカ!」
「あ、〇〇君!悪いけどこの書類のコピーを頼むよ!悪いね!悪いね!悪いーね!」
と、言った具合いである。
そして、その事も周りの支局員達に『感染』したのだろう…時々、支局長の真似をして会話の語尾の言葉を繰り返し言っていた。
(勿論、そんな風に言うのは、同じ職場内の会話の中だけに限ってだが。現地の日本人すら、繰り返して言う事は、あまり無い)
そんな、ある時…
私は、日本支局長からこんな事を言われた。
「良いかい?
確かに俺達の仕事は、激務だ。時にはツラい、苦しいと思う事だって有る。
でもそれでも、俺達はそれをやり遂げなきゃならん。
だったら少しでも楽しい気分で明るく頑張った方が良いに決まってるじゃないか!ジャナイカ!ジャナイカ!ジャマイーカ!」(笑)
なるほど!!
私は、その考え方に大変共感を覚えた。
どんな仕事だって時には、ツラく苦しい事が有る。
言葉を繰り返し言う事で…
そこにリズムが生まれ、そしてその事により、重くなった気分がほんの少し軽くなるような気がする。
「そうかぁ!!
言葉を繰り返す事によって気分を軽くさせるかぁ!これは、良い事を聞いたな!!」
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